東北大学歯学研究科歯科医用情報学分野

研究紹介:AIおよびRadiomics解析を用いた治療戦略的頭頸部画像診断法の開発

「Radiomics解析を用いた治療戦略的頭頸部画像診断法の開発」
 小嶋 郁穂(KOJIMA Ikuho)
 畑岡 英里(HATAOKA Eri)

 現在の画像検査はCT, MRI, FDG-PETなど様々なモダリティがあり、3次元的に人体の構造を把握できるだけでなく、手法によっては構成要素(原子番号)や組織の機能などを詳細に把握できるようになりました。 しかし、同じ画像所見を呈していても、その後に組織/疾患が急速に悪化/進行したり、治療に対し抵抗性であったり、予後が異なることが珍しくありません。
 我々は、Radiomics解析という手法を用いて、画像診断から得られる情報をミクロレベルで解析し、その組織や疾患の予後を予測することを目指しています。 Radiomics解析では、人の目で評価できないようなピクセル単位での数百以上の画像特徴量を抽出できますが、 このRadiomics特徴量は、組織やその周辺の解剖学的,生理学的,組織学的“表現型”であり、組織や病変の遺伝的、組織学的情報を含んでいると仮定されています。 我々は、Radiomics特徴量を用いて、歯科領域・頭頸部領域の生理的発達や発育、疾患や治療後の予後予測に役立てていきたいと考えています。

「AI機械学習およびデープラーニングによる画像診断法ソフトウエア開発と社会実装」
 小嶋 郁穂(KOJIMA Ikuho)
 山村 聡太郎(YAMAMURA Sotaro)
  東北大学病院 医療AIセンター(AI Lab)等と共同研究

 著しい進歩を遂げているAIを利用した画像診断のソフトウエアは既にcommon diseaseの一部の疾患では臨床応用されています。 しかしながら、これらのAI画像認識は実際の臨床では信頼性に欠けること、アルゴリズムの根拠は不明で、医学的に妥当でない根拠に基づいていることが問題点として挙げられます。
 我々は東北大学病院 医療AIセンター(AI Lab)と共同で、頭頸部画像診断にAIを用いた画像診断および解析方法の検討を行っています。 我々がこれまで行ってきた研究、画像診断法の開発は、主に論文や教科書という形で世に広めてきました。 今後は、AIを用いたより精確で臨床利用に有効な画像診断ソフトウエアの開発と社会実装を目指し、 歯科医師が簡単に診断に利用し、患者さんの口腔健康へ寄与する様な、早く広く世の中に浸透する研究を目指していきます。

Integrating lipid metabolite analysis with MRI-based transformer and radiomics for early and late stage prediction of oral squamous cell carcinoma
Li W, Li Y, Kojima I, Iikubo M, et al.BMC Cancer. 2024 Jul 3;24(1):795. doi: 10.1186/s12885-024-12533-x.

Evaluating fusion models for predicting occult lymph node metastasis in tongue squamous cell carcinoma.
Li W, Li Y, Iikubo M, Kojima I, et al. Eur Radiol. 2025 Sep;35(9):5228-5238. doi: 10.1007/s00330-025-11473-9.


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